《申込受付終了》第5回オンライン研究会【6月5日(土)13:30~16:10】ろう学校管理職として考えたこと(講師 廣中 嘉隆氏)➡《企画趣旨、講演目次》追加掲載

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《企画の趣旨》日本のろう学校が「読話・発語の口話法」一辺倒であった今から半世紀前の1970年代、奈良ろう学校は、キューサインを幼児のコミュニケーション手段として導入した。
1990年代には、乳幼児に手話を導入し、「遊び中心の幼児教育」を、ろう学校でも実現した。人工内耳の普及等で一時は小学校にインテグレーションする子どもが増えたが、まもなくそれも減り、ろう学校就学児が増えた。ろう学校の良さが見直されたのだ。
「人工内耳をしても手話が必要」が、保護者・教師だけでなく、医療関係者にも、共有されているという。ここには、医療と教育の対立はない。人工内耳の子ども、軽度難聴の子ども、重度聴覚障害の子ども等、奈良ろう学校にはさまざまな子どもがいる。「公立の学校だから」というだけでない。子どもたちは、相手によって手話だけで話したり、声だけで話したり、手話と声を併用して話したりする――こうした姿を見て、ろう学校に就学する親子が増えたという。

 全国のろう学校共通の悩みである「専門性の不足・低下」が、奈良ろう学校にはみられない。強制の異動や研修によらない「ろう学校教員」養成の仕組みが、学校の伝統に埋め込まれているようだ。ろう・難聴児にとって、子どもどうしが自由にコミュニケーションできる空間としてのろう学校の充実が、とても重要だ。奈良ろう学校の教育実践、学校運営、外部とのかかわり等の経験から、わたしたちろう教育関係者が学ぶことは、たくさんある。

講師の廣中前校長は教員生活のほとんどを奈良ろう学校で過ごしました。教員の専門性の維持・継承はどうなっているのか、軽中等度難聴児、人工内耳児、重複児ら、コミュニケーション法の多様性への対処など、奈良ろうの現状と課題についてお話ししていただきます。

講演目次 元管理職の立場から見たろう教育の現状と課題